インタビュー

阪大で身に付けた化学の実験技術/測定法を生物工学にいかしたい

アーヘン工科大学(ドイツ)バイオテクノロジー(生物工学)専攻 D3
ステファニー・マーテンスさん
受入先:応用化学専攻 林研究室
留学期間:2018年3月(3ヶ月間)
聞き手&翻訳:応用化学専攻 博士課程 加藤俊介さん(林研究室)

アーヘン工科大学と大阪大学の共同プログラムがきっかけで来日

私は高校生活の後半に、バイオテクノロジーの道に進むことを決めました。もともと小さい頃から興味があった分野で、生物と化学の両方に関わることができる点が良かったのです。
進学したアーヘン工科大学と大阪大学は、将来の低炭素社会実現をめざした「日独共同大学院プログラム」を進めています。その関係で、私の所属するシュワネベルグ研究室と林研究室が共同研究を行っていたため、林研究室にお世話になることにしました。以前から個人的にも大阪大学は素晴らしい大学だと思っていましたから。

大阪は大きな都会で英語が通じにくかったけど、みんな親切ですね

実際に来日してみると、ヨーロッパと日本のまちは根本的に違うことがわかりました。そのひとつが街のサイズです。日本の大阪や東京といった都市は、ヨーロッパの都市に比べて本当に規模が大きいですね。
日本の人達は、非常に親切な印象です。英語は通じにくいけれど、私が困っていると、身振り手振りも駆使しながら、いろいろ話しかけて助けようとしてくれました。本当に、皆さんすごく親切です。
もともと日本の料理が好きで、ラーメンや寿司はドイツでもよく食べていました。でも、日本で実際に食べたら、もっと美味しくて感激しました(笑)。「牛たん」なんかはヨーロッパでは知られていなくて初めて食べたのですが、美味しくてとても気に入りました。
休日にはいろいろなところに観光に出かけましたが、奈良の東大寺の大仏が一番印象に残っています。和歌山の海も良かったですね。ドイツは海から離れているので、なかなか海に行けないんです。
今回の留学では、ヨーロッパと全く違う日本の文化に触れることができて、とても楽しかったです。

研究室での1コマ

林研究室は測定機器が充実しており、とても便利でした

キャンパスに関しては、大阪大学は街中にはないけれど特に不便に感じたことはありませんでした。アーヘン工科大学は街中にあるのですが、夜になるとキャンパス内で買い物や食事ができなくなってしまいますが、大阪大学は夜でもコンビニエンスストアや学食が開いていて、とても助かりました。
林研究室ではタンパク質と有機金属錯体、生物学と化学を組み合わせて調製した触媒による反応などを主な研究テーマとしていました。研究室の研究時間や研究スタイルはアーヘン工科大学と大阪大学では随分違っていました。大阪大学の方が実験にかける時間は長いのですが、そんなに苦にはならなかったです。シュワネベルグ研究室の方が面積は広いのですが、測定機器に関しては林研究室がとても充実していて、分析がすぐできるのはとても便利でした。
実験技術や測定法など、いろいろ学ぶことが多かったです。

林研究室の仲間たちと集合写真

生物工学だけでなく化学も関係した分野へ進みたい

帰国後は、阪大で学んだ化学の実験技術や測定法を、自身の研究に役立てていきたいと思っています。生物工学で博士の学位を取得した後、研究者として大学に残るか民間企業に就職するかはまだ決めていません。ただ、方向性としては生物工学だけではなく、化学も関係した分野でやっていきたいと思っています。

短い間でしたが、ありがとうございました!!

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