インタビュー

フィリピンの次世代に木田研での経験を伝えたい

応用化学専攻には多くの留学生たちも在籍し、日本の学生や教員たちと一緒に研究に取り組んでいます。今回は、フィリピンからの留学生Justine Kalawさんを木田研に訪ねて、日本での留学生活についてお話をお聞きしました。
(以下、Justine Kalawさんのコメントです)

応用化学専攻木田研 D3 Justine Kalaw
University of Santo Tomas, Department of Chemistry(フィリピン) 卒業、2017年文部科学省(日本)の奨学金による公費留学生として大阪大学工学研究科応用化学専攻入学(木田研究室)。

櫻井教授との出会いをきっかけに木田研へ

フィリピンの大学では、化学的センシング技術(化学センサー)の研究をしていました。大学卒業後に研究をさらに深めるにはどうすればよいか悩んでいたときに、ちょうど応用化学専攻の櫻井教授が来学されて、お話を聞く機会があったのです。そのときパンフレットで目にした木田教授の分子相関研究(ホストゲスト)に非常に興味を持ったのが、木田研に留学することになったきっかけです。

ホスト分子とゲスト分子の包接能を研究

来日後、博士前期課程の2年間は、木田教授の研究対象であるシクロデキストリンを使った、包接能の研究をしていました。
わかり易く言うと、ホストとなるシクロデキストリンという環状化合物をバスケットのゴールに見立てて、ゲスト分子がバスケットボールのようにゴールに入ったり(包接)出たり(放出)する現象を、センシングに使おうという試みです。極性溶媒(水)中でのシクロデキストリンの包接に関しては以前から研究されていたのですが、私は非極性溶媒を用いた研究に取り組みました。

シクロデキストリンの包接

博士後期課程進学後は、シクロデキストリンを溶媒中ではなく、固体状態で利用することに挑戦しています。固体状態で扱うことができれば、応用の幅が一気に広がるはずです。固体の調製条件により、その形状も変わりますので、センシング(化学センサー)応用の可能性を秘めた技術だと感じています。

スピーディだけど温かい木田研

木田研究室ではフィリピンのラボに比べて全てのペースが速かった!驚きました。
フィリピンでは教授と話すのは月1回程度でしたが、木田研では教授とのディスカッションは毎週できますし、必要があればほぼ毎日でも時間をとっていただけます。
なので、研究の進み具合も研究成果が出るのも早いですね。

With Prof. Kida

研究室全体の運営に関しても木田研はスムーズです。例えば、何かを購入する場合、研究室の中で各自の役割が決まっているので、手続きがとても早い。フィリピンではやりたい人がランダムにやりたいことをやろうとする(笑)。

システマティックに運営されている木田研ですが、人間関係はとても温かいです。秘書の方のきめ細やかなサポートは本当にありがたいですし、学生は学部4年から院生まで、みんな私を助けようとしてくれます。先生方も日本に来たばかりで何もわからなかった私に、まるで高校生に教えるように指導してくださったので、正直あまり不便さを感じませんでした。今でも質問があれば、忙しいにもかかわらず必ず時間を割いてくださるので大変感謝しています。

with Kida laboratory Staff members
B4 welcome party
Dinner in Taiwan with other students

先輩に誘われて「讃岐うどん」ツアーも

Fishing with Lab members
Nara trip with Lab members

研究室の学生とは学年を問わず、非常に仲良くなりました。卒業した人達ともまだ交流は続いていて、休日には食事に出かけたりしています。

特に、研究室の先輩であるノリさんなどは、故郷の香川県まで私を連れて行ってくれて、家族総出の大歓迎を受けて感激! 1日3回も美味しい「讃岐うどん」を食べさせてもらいました(笑)。どのお店もスゴく美味しかった・・けど、三食うどんはToo much!

優しくて、綺麗で、安全で、食品サンプルに嘘のない大阪

日本に来て一番印象的だったことは、大阪の人達が本当に礼儀正しくて、とても親切だったことです。私が道に迷って英語で道を尋ねたら、なんとか不自由な英語で対応しようとてしてくれたり、自分が話せなくても英語の話せる人を探してくれたり、自分の行き先と違う場所までわざわざ連れて行ってくれたりしてくれました。なんとかして外国人の私を助けようとしてくれる人達ばかりの優しい街だと感じています。

そして街がとても綺麗で、治安が良くて夜に出歩けるのもいいですね。

あと、レストランに行ったときに、メニューのサンプルや写真と違わない料理が出てくることに感動しました!フィリピンでは、出てきた料理を見て「違うなぁ・・」とガッカリすることも多いのです。

企業かアカデミアか

阪大で学位をとった後、アカデミアの研究者を目指すか企業に就職するか、毎日考えています。

もともと私が日本に来た目的は、学べることを全て学び、木田教授をはじめとする先生方のもとでトレーニングを積むことでした。そして、実際に多くの経験を積むことができたと思っています。これはフィリピンに居たら絶対に得られなかった貴重な財産です。私はこの経験から得た知見をフィリピンに持ち帰り、科学者を目指す若い世代に伝えたいと思うようになりました。そのためには、若い世代と接点の多いアカデミアの研究者が現実的な進路かと思い始めていますが、まだいろいろ考えている状況です。

アカデミアと企業いずれの道に進んだとしても、フィリピンにおける化学研究の底上げに貢献できれば嬉しいです。

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