インタビュー

応用自然科学科応用化学科目 卒業生インタビュー
「ダンスも、グルメも、そして研究も!」

大阪大学工学部応用自然科学科応用化学科目 4年(2023年3月時点)

名倉 亜耶(松崎研)
Young Kyoung Hong(松崎研、韓国から2019年に来日)

3月23日大阪城ホールで令和4年度大阪大学の卒業式が行われました。ともに松崎研で学んできた卒業生のお二人にお話をうかがいました。

左から名倉さん、Young Kyoungさん

担任の先生の影響で化学の道へ

名倉■
高校2年のときの担任が化学の先生で、その授業がすごく面白かったので化学に興味を持ちました。もともと医薬品や化粧品関連の企業に興味があって、そういう企業は化学の業界だと知ったこともあり、大学は化学の道に進みました。

Young Kyoung■
私も高校時代の担任の先生が化学の先生だった影響で、化学が好きになりました。

日本食が好きで日本留学?

Young Kyoung■
高校でサッカーをやっていたので、試合に出るために日本に来たことがありました。そのとき、日本の多くの方によくしてもらって、もう一度日本に来たいと思うようになり、日本を留学先に選びました。東京はすごく人が多くて忙しそうな印象だったので、京都・奈良・神戸に近くて快適そうな大阪を選びました。
でも、実はもう一つ理由があって・・・私は日本食が大好きなんです!

どこまでも穏やかな雰囲気の松崎研

名倉■
他の研究室のことはよくわかりませんが、松崎教授は学生には優しくて、怒るところは見たことがないですね。みんなでご飯を食べるときも、いつも楽しく盛り上げてくださってます。そんな雰囲気に周りのメンバーもついて行っている感じで、穏やかで優しいメンバーが多いです。そんな楽しい雰囲気の松崎研に入ることができてよかったなと心から思っています。

Young Kyoung■
とてもいい雰囲気ですよ。私も松崎先生が怒ったところは見たことがありません。本間先生も仲本先生もとても優しいです。

ダンスやスポーツを楽しみました

名倉■
通っていた高校にはダンス部がなかったのですが、私はずっとダンスがやりたいと思っていました。それで大学入学後はダンスサークルに入って、積極的に活動していました。ダンスのジャンルはジャズダンスで、バレエのような感じです。サークルでは他学部の仲間たちと交流する機会が多かったので、すごく視野も広がって楽しかったです。毎年11月上旬に開催される阪大の学祭「まちかね祭」のステージで踊ることを目標に、みんなで頑張って練習してました。コロナ禍も落ち着いて、出演できる機会も増えてきそうなので、大学院に入ってからもダンスは続ける予定です。

Young Kyoung■
阪大に入学後は梅田の韓国料理店でアルバイトを始めたのですが、ひらがなもカタカナも漢字も全然読めなかったので、かなり大変でした。でも頑張って、週2回のペースで3年半アルバイトを続けることができました。
スキーとスノーボードもよく楽しみましたし、スポーツは見るのもやるのも好きですね。

日本に来てから始めたボルダリング(クライミング)
大好きなガンバ大阪の試合を研究室メンバーと観戦(右端がYoung Kyoungさん)

卒論の研究テーマ

名倉■
私の卒業論文のテーマは「光応答性ハイドロキシアパタイト認識能を細胞へ付与するデザイナー分子の創製」。今、身近に存在している医薬品の多くは、低分子医薬品と呼ばれる、小さな分子でつくられたものです。私の研究は、生体の細胞から分子量の大きな医薬品をつくろうというもの。ただし、細胞だけで医薬品になるわけではなくて、化学の力でパワーアップさせることで、医薬品にしようとしている。化学の中でも生物学に近い分野ですね。自分の研究を進展させることで、今までの医薬品では治療が困難だった病気の治療、たとえば癌治療などに役立てると嬉しいです。

Young Kyoung■
私の卒業論文のテーマは「Engineering Metabolic cycle-inspired Hydrogels with Enzyme-fueled Programmable Transient Volume Changes」。酵素応答性のハイドロジェルによる薬物伝送システムについて研究してきました。生体内の酵素を利用してハイドロジェルのサイズを制御することで、その内包している薬物を特定部位で放出させようという取り組みです。
例えばがん細胞が存在する部位には特定の酵素が存在するので、その酵素を感知・応答してサイズが大きくなるハイドロジェルをつくることができれば、がん細胞周辺での薬物放出が可能になります。

それぞれの思いで大学院へ進学

名倉■
卒業後は大学院に進み、松崎研で研究を続けます。研究職に就くためには学部卒よりも修士卒の方が就活で有利だと聞いたので、大学院に進むことにしました。私は2年のときにオンライン授業をうまく受けられないことが多々あったので、その時期に有機化学の基礎部分の勉強がおろそかになってしまいました。院試の勉強では、その抜けた部分を取り返すのが結構大変でした。

Young Kyoung■
私は東京大学の大学院に進学します。松崎研に進んでから超分子化学に興味を持ったので、その分野のスペシャリストの先生がいる研究室に進みたいと思い決断しました。
研究室の仲間たちと一緒に院試対策の勉強に取り組んで、院試も無事合格できました。

目一杯楽しんでからM1生活をスタートします!

名倉■
今日から1週間お休みがいただけるので、韓国と東京に行ってきます。身体が続く限り、旅行三昧の日々です。特に韓国は初めて行くので楽しみです。Young Kyoungさんにいろいろ教えてもらって、お勧めの場所に行って思いっきり楽しんできます。


大学院に進学したら、研究室に配属されてくる後輩たちにたくさんのことを教えてあげたいと思っています。私が4年で研究室に配属されたときは、院生の先輩方にとてもお世話になり、多くのことを教えていただきましたから。そして、その後輩たちも次の世代に教えてあげたいと思ってもらえるように頑張りたいです。

Young Kyoung■
韓国の家族がはじめて日本に来ているので、東京や神戸に行ったり、いろんなところを案内してあげたいです。私は京都のおばんざいやお漬物が好きなので、家族と一緒に食べたいです(笑)。

大学院進学後は一生懸命研究に打ち込んで成果を出し、学会に参加できる機会を増やしたいです。そして学会の会場で阪大時代の同級生たちと再会できたら嬉しいですね。

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