インタビュー

「準備と睡眠が大切!大学院入試」

修士課程1年 北垣 雄大さん(宇山研)
同志社大学理工学部 機能分子・生命化学科卒業→大阪大学大学院工学研究科応用化学専攻博士前期課程入学

大学院進学説明会のオープンラボはお勧め

私は他大学の化学系の学科に入学した後、1、2年生の頃から既に大阪大学の大学院入試(以下、院試)は意識していました。なので、3年春の時点で阪大工学研究科の大学院進学説明会に来て、いろいろな研究室を見せていただき、お話もお聞きしました。もともと社会実装に近い応用研究をしたいと思っていたこともあり、第一志望の宇山研に伺いましたが、他のオープンラボを見て回るうちに松崎研もすごく面白そうだと感じました。かなり迷った末、最終的に宇山研を受験することに決めました。

院試過去問で「傾向と対策」を検討!!

本格的に院試の準備を始めたのは、院試本番の半年前ぐらいからです。阪大で使われている教科書で持っていなかったものは、図書館で借りて対応していました。あとは大学院進学説明会に参加した際に、研究室の院生の先輩から院試の過去問をいただいたり、先輩方にお話を聞いて院試の準備をしていました。

院試対策の中心は、やはり過去問です。出題傾向の分析も、かなり力を入れてやりました。例えば、阪大の応用化学専攻では、熱力学の問題が毎年出る傾向があります。問題の出し方自体も、けっこう工学寄りだった記憶があります。そういうところまで考えて、万全の準備をして院試に臨みました。 宇山研の先輩の方からは、「有機化学をしっかりやるように!」と助言をいただきました。私は有機化学は割と得意だったので、基礎の部分には時間をかけずに、応用的な出題傾向の分析に時間をかけました。

コロナ禍だった学部時代

前の大学に入学した当時は、まさにコロナ禍の時期だったので、サークル活動はほとんどできませんでした。でも、学科内で仲良かったグループが15人ぐらいいて、そのメンバーで体育館を借りて、バスケットボールやバレーなどのスポーツを楽しんでいました。その友達たちとワイワイするのが好きでしたね。

阪大で友達の輪が拡大中!

阪大生に対しては、かなり真面目そうなイメージを持っていたのですが、実際にそういうわけでもなくて、結構活発にいろいろ楽しんでいる方が多いですね。そういう友達とも仲良くなって、一緒にカラオケに行ったりして結構楽しくやっています。前の大学で仲良かった友達が入った佐伯研にも交流の輪が広がっています。

院試を受験する4年生の激励会にて(右列の前から3番目が北垣さん)

英語が苦手でもコミュニケーションのコツはある

宇山研の学生は半分以上が留学生なので英語を使う場面が多く、毎日がとても貴重な経験だと感じています。英語力が急に上がることはないですが、ボディーランゲージというか雰囲気で相手の気持ちを理解することにはかなり慣れてきました。英語が苦手でも、コミュニケーションのコツを掴むことのできる良い環境だと思います。

自由に研究させてもらえるのが宇山研

宇山研に来て一番印象深かったのは、とても自由に研究させてもらえることです。学生に与えられている裁量が大きいのです。自分で一から研究の計画を立てることが多いですね。もちろん教員や研究員からのアドバイスは受けますが、「自分で思いついたたことはやってみよう」みたいな雰囲気があるのが素晴らしいです。先輩院生からも、「自分の研究テーマ以外でも、思いついたことがあればこっそり実験してもいいんじゃない」と言っていただける雰囲気なんです。

学外研究者の講演も多い応用化学専攻の授業

応用化学専攻全体に関しては、学外の研究者による講演形式の授業が多いので、いろいろな分野の先端領域の研究内容に触れることができます。これはすごく刺激的で面白いですね。そんな授業を通じて学外の先生とも知り合うことができて、研究室にまでお話を聞きに行ったこともありました。

そして、研究設備や研究費も非常に充実しているので、自分がやりたい研究に挑戦し易い素晴らしい環境だと感じています。

生分解性の接着剤について研究しています

宇山研の研究対象は大きく分けると2つあります。ひとつは生体材料で、もうひとつは生分解性やリサイクルといった環境負荷の低い材料。私のテーマは後者の方で、環境に優しい生分解性の接着剤材料の開発を目標に研究を進めています。現状、良い結果が少しずつ出だしている状況で、11月の学会でポスター発表を行う予定です。この研究がうまく進んで、論文発表までいけたら嬉しいですね。 せっかく阪大に来たからには、漫然と過ごすようなことはせず、国際学会での口頭発表や論文発表など、研究成果をしっかりカタチにしていきたい。そして自分自身の専門性を上げていきたいと思っています。

修士課程修了後は民間企業で経験を積みたい

私は修士課程を修了した後は、一度社会に出て企業人としての経験を積む予定です。その経験も踏まえて、企業勤務を続けるかアカデミアに戻るかを決めたいと思っています。

修士課程の就活はM1の夏までには始めている学生が多いですね。私もすでに一般の求人枠で数社とはコンタクトをとっています。ただ、学外からの進学者は入学後、慣れるまですごくバタバタして、就活にいきなり本腰入れるのはなかなか難しいですね。

応用化学にはすごく有名な企業への推薦枠も多いので、そこも横目で見ながら進める感じです。

メリハリをつけて睡眠時間を確保しよう!

大学院入試の勉強は本当に大変だと思います。私は睡眠時間をしっかり確保して生活リズムを整えることで、なんとか乗り越えることができました。これから阪大の応用化学専攻を目指される方は、生活にメリハリをつけて睡眠時間の確保を重視されるといいと思います。

加えて、私のまわりには学外の大学院を目指す友人が多かったので、自然と高め合えたり支え合えたりできたことも良かったのだと思います。もし可能なら、そういう自分と同じ志を持つ学生と繋がっておくことをお勧めします。まわりの環境はすごく大事ですから。

2024/09/25 
【インタビュー】

0から1を生むそんな研究を突き詰めたい

 

2024/04/18 
【インタビュー】

博士後期課程修了生インタビュー
「留学とコロ...

 

2024/04/18 
【インタビュー】

修士課程卒業生インタビュー
「国際学会もロックライ...

 
閉じる
HOMEへ