インタビュー

修士課程卒業生プチ座談会
「や〜っと!卒業」

大阪大学大学院工学研究科応用化学専攻
修士課程(博士前期課程)2年

尾崎 愛莉(宇山研)
平 万莉菜(今中研)
高井 志帆(宇山研)

3月24日大阪城ホールで大阪大学大学院の学位授与式が行われました。今年は新型コロナウイルスの影響で、修論発表後の研究室での謝恩会等も実施できませんでしたが、吹田キャンパスのU1E棟の大階段で、記念写真撮影が行われました。卒業生は晴れやかな表情で、終始リラックスした雰囲気。記念撮影の後、工学部ギャラリーで修士課程卒業生3名にお話をうかがいました。

左から尾崎さん、高井さん、平さん

修士課程を修了された今の気分は?

一同■
や〜っと卒業できた!!(笑)。

高井■
正直言って、私の人生で一番大変だったかもしれない!(一同笑)。
大学院では、自分自身の研究はもちろん、研究室での役割もありますからね。

尾崎■
確かにそうですね。研究室というのは小さな社会。ルールやマナーもきっちりしているので、学生なんだけれども、しっかりしないといけない。留学生の多い研究室だったのですが、英語でのコミュニケーションも最初は結構苦労しました。

平■
大学院生活を思い返せば、結構長かったなあというのが正直な感想です。自分で考えることが増えますから、学部生の頃とは違いました。もちろん、研究の報告会はあるのですが、よほど道を外れていない限り先生方からあれこれ言われることはありませんでした。

ご自身の研究内容についてご紹介ください。

平■
照明に利用する蛍光材料に関する研究を行っていました。照明というのは光の3原色の赤・青・緑を組み合わせてさまざまな色を表現するのですが、私はその中の赤と緑の無機蛍光材料を開発していました。材料の合成から発光試験までが実験対象でした。
修士論文のタイトルは「K3NdSi2O7型構造を有する赤色蛍光体」。

高井■
私の修士論文のタイトルは「刺激応答性ゲル粒子の三次元組織化による機能性アクチュエータの開発」。
ゼリーとかコンニャクのようなゲル材料を使って、速く動くアクチュエータを開発していました。人工弁や人工筋肉に使われる、生体材料と呼ばれているものです。ゲルでできているアクチュエーターを、どうすればもっと速く動かせるかという研究です。私はある粒子をくっつける方法でゲル材料を作製していたのですが、自分の作製方法で実現できる最大の速さまでは到達することができました。
※エネルギーを運動に変換する装置

尾崎■
私の研究対象は生分解性プラスチックです。石油由来のプラスチックは色々問題が多いので、海で自然に分解される植物由来のプラスチックを開発していました。比較的わかり易い研究分野ですね。新しい生分解性プラスチックを企業から提供いただいて、それを私が開発していた植物由来の生分解性プラスチックと混ぜ合わせることで、従来の石油由来プラスチックと同等の耐衝撃性を実現することができました。
修士論文のタイトルは「ポリ乳酸をベースとした高靭性バイオプラスチックの開発」です。

高井■
同じ化学といっても、本当に範囲が広いです。実際、他の分野の修士論文発表を聞いても、難しすぎてなかなかわからないですね。

学部時代、授業のない時間は何をしていましたか?

平■
アルバイトしていることが多かったですね。塾の講師をやっていました。数学、理科、英語とかを教えていました。

高井■
私はサークルで「よさこい」を踊ってました。「よさこい」ってダンスなんですが、和風のJ-POPみたいな・・一緒か!?(一同笑)。
なかなか説明が難しいのですが、100人ぐらいが一つのフォーメーションで一緒に踊るんです。

尾崎■
私はソフトテニスですね。小さい頃からずっとやっていたこともあって、大学でもソフトテニスのサークルに入りました。サークル活動以外でも、いろいろな場所でソフトテニスをしていました。

ところで吹田キャンパスの食堂メニューでは何が好きですか?

平■
私はずっとお弁当だったので、あまり生協の食堂とかで食べたことがないんですよ。でも、噂によく聞く阪大名物「テンマー(天津麻婆丼)」は食べてみたい!

高井■
私は「天津カレー」が好きです!白ごはんに玉子がのっていて、それにカレーがかかってる。中華あんではないのです。あと、塩ダレカツ丼も好き(笑)。

尾崎■
私も天津カレーが一番好き。一般的には、普通の「テンマー(天津麻婆丼)」の方が人気みたいですが、私は天津カレー派ですね。

平■
へー、そんなに美味しいんや・・・。

高井■
ちなみに吹田キャンパスの生協前の食堂には、普通の「天津飯」というメニューはなくて、天津丼の系列では「テンマー(天津麻婆丼)」と「天津カレー」しかありません。

じゃあ吹田キャンパスの中で一番美味しいカレーは

尾崎・高井■
(声を揃えて)「ドンドン」!

尾崎■
DonDon(ディー・オー・エヌ・ディー・オー・エヌ)と書いて「ドンドン」(笑)。
生協の向かいにある食堂ですが、ここのカレーが一番好きです。

就活や進路についてご紹介ください。

平■
就活では大学推薦の制度を使い、電子部品メーカーに就職することが決まっています。私の専門分野が無機化学でセラミックスの研究をやっていたので、セラミック材料をよく使っている同社を選びました。

高井■
元々は化粧品業界を指向していたのですが、新型コロナ感染症の影響で業績が悪化して、採用人数が激減してしまいました。そんなこともあって、業界を変えて就活に臨みました。その結果、運よく(!?)空調機器メーカーのダイキン工業に就職することが決まりました。

尾崎■
私はハウス食品に就職します。大学院での研究テーマがプラスチック関係だったので、パッケージ部門に人材需要があるんです。入社後は容器材料部門に配属される予定です。
就活は推薦制度は使わずに一般で進めていたので、推薦で就活していた人達がで早く内定をもらっていた時期は、メンタル的に少しきつかったですね。

あと僅かの春休みに何をしたいですか?

尾崎■
私は大阪出身なんですが、就職で地元を離れることになるので、修論発表が終わってからは、地元の友達とひたすら会っています。残りの休みも友人に会いたいですね。

平■
海外旅行に行きたかったのですが、今の状況じゃ無理ですね・・・。
でも北海道とか、食べ物が美味しい場所に旅してみたいです。

高井■
何もしたくないですね。就職するまでは、家でず〜っとゴロゴロしていたいです(一同笑)。何も考えずに、ず〜っと(笑)。

では今後の抱負をお聞かせください。

高井■
無理せず、生きていきたいですね。私らしく。(笑)

尾崎■
うん、それって大事、大事。

平■
お給料が貰えるので、今までできなかったことに、いろいろ挑戦してみたいですね。

尾崎■
学生と違って収入があるので、きっちり自己管理しながら生活を楽しみつつ、仕事も頑張って充実させていけたらいいですね。実は私は大阪から出たことがなくて・・・。大阪を離れたらすぐ実家に戻ることができないので、ちょっと不安ですが。

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