インタビュー

工学賞受賞者に聞く
②ポリマーを切って切って
リサイクル

応用化学専攻博士前期課程 1年 竹中 菜実樹(鳶巣研)

<工学賞とは>
工学賞とは、学部4年間の成績優秀者に送られる工学部独自の賞。応用自然科学科応用化学科目からは2名が選ばれ、受賞者には工学部長より賞状と記念品が送られます。

オープンキャンパスでの化学体験

私が化学を好きになった「これがきっかけ」という出来事はあまりないのですが、高校生のときに参加した阪大工学部のオープンキャンパスで化学系の展示を見たり説明を聞いて、化学って面白そうだなと思った記憶はありますね。もともと、ものづくりに漠然とした興味があったので工学部を選び、化学に進むつもりで応用自然科学科に進みました。

反応機構がわかると化学は面白い!

高校の化学は暗記ばかりでしたが、大学では「なぜその反応が起こるのか?」を知ることができて、すごく化学は面白いと感じました。反応機構がわかってくると、「こういう反応が進みそう」という予測ができるようになるので、そこからさらに化学への興味が深まっていきました。化学の中でも有機化学が一番好きです。

工学賞のことは受賞したことを聞くまで知らなくて、周りの学生の友人からも聞いたことがありませんでした。でも、頑張って授業に出て勉強したことを評価していただいて、とても嬉しかったです。

学部時代は水泳部のマネージャー

大学では水泳部に入っていて、4回生の7月まで続けていました。高校までは選手としてバタフライをやってきましたが、高3のときに目標の大会に出ることができてやり切った感があったので、大学では最初からマネージャーとして活動していました。

マネージャーに必須のストップウォッチ!

水泳部の練習は月曜日から金曜日までの5日間の朝練が中心で、他に週1回集まって筋トレをやっていました。マネージャーは朝練の2日間を受け持ち、シフト制で回していくシステムです。なので、無理なく部活と授業を両立できましたし、アルバイトをする時間も確保できました。マネージャーの練習での役割は、タイムをとってその場で選手に伝えたり、記録したり、管理したりとかですね。阪大水泳部は国公立大学の中では結構強い方だと思います。私立大にはなかなか敵わないですが、私が一回生のときの七帝戦では男子は優勝、4回生のときは男子が2位でした。

タイムを測って記録するのはマネージャーの大事な仕事

練習や試合以外では、1回生の熊本遠征で食べたシロクマのかき氷とトンカツが美味しかったことはよく覚えています(笑)。2回生、3回生はコロナ禍だったので、残念ながら遠征には行けませんでした。

オープンラボの印象で鳶巣研へ

私はオープンラボに参加したときの研究室の雰囲気や、水泳部の先輩の話などを聞いて鳶巣研を選びました。鳶巣研は遅くまで残って実験しなくちゃいけないみたいな感じは全然なくて、先生方との距離感も近くていろんなことを気軽に訊ける雰囲気です。

研究室に配属されて研究を始めてから、実験がうまくいったときの嬉しさを知りました。
もちろん初めて取り組む実験はしんどいことも多くて、実験に慣れるまでいろいろ難しいことがあります。特に、自分のミスで実験がうまくいかないことが続いたりすると、ちょっと落ち込んだりしましたね 実験装置の基本的な操作や報告書の書き方とか研究に関することは、先輩についてもらって教えてもらいます。鳶巣研は博士後期課程の学生さんが、下の学生の面倒を見るというスタイルが根付いています。

ポリマーを切って切ってモノマーに戻す!

卒業研究では、ポリマーを合成した後、合成したポリマーを切って元のモノマーに戻すという研究をしてきました。一種のリサイクル技術として産業的な応用を意識しています。ポリマーを熱で溶かしてまた別のモノとして使おうとすると、どうしても劣化してしまうので、化学反応でモノマー分子に戻すことを目指しています。 卒業研究では、ポリマーのモデルとなる二量体を切って、モノマーに戻すところまでは成功しました。大学院では、このテーマを継続して研究を続けています。うまくいけばポリマーを全部モノマーに戻すことができるはずなので、今はそこを目指しています。

就活はこれから

修士課程修了後は就職する予定です。大学で学んだことを活かせる、化学系の企業がいいかなと漠然と思っています。1学年上の先輩に訊くと、皆さんM1の秋か冬ぐらいから就活を始められたそうです。教授推薦を使うか一般で就活するも含めて、これから考えていこうと思います。

東京に行きたいな〜

これからは自由に旅行にも行けるようになると思うので、東京に行ってみたいですね。実は私、東京へは子供の頃と修学旅行ぐらいでした行ったことがないんですよ(笑)。なので、これからじっくり東京体験をしたいと企んでいます。

※ 七帝戦:正式名称は全国七大学総合体育大会。北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学の七つの大学間で行われる体育大会で、学生が主体となって行われるものとしては日本最大級の大会。40を超える競技種目ごとに順位をつけ、総合得点で競い合う。第一回七帝戦は1962年に開催された。

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